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「相手の心をつかむ話し方」5つの要素

こんにちは。鮎川詢裕子(あゆかわじゅんこ)です。

昨日今日と、思ってもみなかったところで
心をつかまれた経験をしました。

先日久しぶりに手に取った「センス・オブワンダー


著者のレイチェル・カーソンの臨場感あふれる
文章の描写の美しさに惹かれて
もっと読んでみたくなりました。

ベストセラーとなった代表作の「沈黙の春」は、
化学物質が環境に与える危険性を
世界で初めて明らかにして、
大きな話題となり影響を与えたので
ご存知の方がいるかもしれません。

沈黙の春改版

それ以外の本を調べてみると
海や森に関するものが中心でした。

そのなかで処女作のこちらに興味を持ちました。

新品がなかったので、探してみると
メルカリで状態のよさそうで価格も良心的な一冊が
文庫本で見つかりました。

メルカリでは個人情報を交わさずに
購入することができます。

通常、こういった時に交わされるやりとりは、
「ご購入ありがとうございます」
「発送しました」
といった事務的なものです。

ところが、今回送られてきたメッセージには、

「・・・私もサバの話が読みたかったので
購入したのですが○○という理由で出品しました。
○○には発送させて頂きますね 
宜しくお願いします」

とあるではないですか。
(サバの話って何だろう?)と
好奇心が湧き返信したところ、

「はい もともと海洋学者の
レイチェルカーソンさんが書いた
興味深いサバのお話だそうで
 
何気に身近な存在なんですけど 
サバってすごいらしいですよ

というお返事。

購入前は、サバの話が書いてあることすら
意識していなかったのですが、
もうここでパブロフの犬のように、
本の到着が待ち遠しくなっていました。

そして、届いた本を見てみたらなんと

文庫本はサバが表紙だったのです。
購入時は表紙に何が描かれているかを
よく見ていなかったことに気がつきました?

今日届いて真っ先に開いたのは
もちろんサバのページです。(笑)

ここに自然と人の心をつかむ要素があります。

どんな要素だと思いますか?

整理してみると、5つ挙げられます。
・その人自身が素直に楽しんでいる
・相手にイメージが浮かぶように物語(経験)を語っている
・知りたくなる・体験したくなる意味づけが提示されている
・今までに思ってもみなかった「素敵な概念」が提示されている
・読んだ人が自分が何をしたいかイメージが湧いている

今回は短いメッセージのやり取りですが、
実はストーリーテリングの要素がここに詰まっています。

人が心から素直に喜びや感動した物語を語ると、
自分もその物語を経験しているかのような気持ちになる
のです。

説明ではそうはいきません。

とうもろこしが美味しかった
というのと、
とうもろこしの焦げたにおいと醤油のかおりが
鼻にプーンと届いてあの味を思い出した

というのとでは、全く異なる体験になります。


今もご縁をいただいる企業さんから
お話をいただいた時に、勉強のため資料をいただき
製品に心を奪われた時のこと。

それはその製造過程での一シーンでした。
国家級の職人さんたちを擁しているのですが、
彼らが「無心になって心が透明になった時だけできる作品」
といった説明に惹かれました。

実際にお店に行っていろんな製品を間近で見て
感動して、その体験を何気に知人に話をしたところ、
そのブランドの何十万もする製品を
私の話を聞いたその人が購入した
と後から知ってとてもびっくりしたことがあります。
その人は、その後もそこの製品を購入し、ファンになっていきました。

サバの体験から
相手が連想できるように素直に話すパワーを
改めて実感しました。
送っていただいた本を楽しみたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。



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